独り言

プログラミングの講師をしています。新人研修で扱う技術の解説と個人の技術メモ、技術書の紹介など

【PC操作】タイピングをマスターする

タイピングの必要性と上達のコツなどについての記事となります。

タイピングの必要性

まず、タイピングは、プログラマー・エンジニアなどのIT関連の企業への就職を目指している、あるいはこれからプログラミングを学習しようとしている、もしくは学習し始めた人達が、真っ先に身に付けるべきスキルとなります。

これには様々な理由があります。
まず、プログラマー・エンジニアという職業は、ほとんどの場合パソコンを使って仕事をします。
実際に仕事をしていると、イメージよりも人とコミュニケーションを取る場面は多いことに驚くかもしれません。
とはいえ、パソコンに振れている時間がイメージより少ないかと言われればそんなことはなく、1日中パソコンの前で作業をしている日も珍しくはありません。

1日中パソコンで作業をするという状態において、タイピングの速度が遅いと、仕事の効率は致命的に悪くなります。
タイピングが遅い人とタイピングが速い人に同じ仕事を割り当てた場合、仕事によっては1日に1時間以上完了までの時間が変わる可能性もあります。
仮にそれが1ヵ月続けば20時間。
これは極端な例かもしれませんが、あり得ない話ではないでしょう。
タイピングのスキルによって自由な時間にそれだけの差が出ると考えると、タイピングの重要性が分かるかと思います。

また、タイピングが遅いと、パソコンを使った作業が何かとスムーズに進まず、ストレスも溜まりやすいです。
仕事の効率も悪く、ストレスも溜まりやすい。
何も良いことはありません。
なので、タイピングスキルは真っ先に身に付けるべきです。

タイピングとプログラミング学習の関係性

仕事の効率意外でも、タイピングとプログラミング学習の関係性について面白データがあります。
それは、タイピングの速度が遅い人は、プログラミングの習得のスピードも遅いという事です。
逆は成り立ちません。
つまり、タイピングが速いからと言って、必ずしもプログラミングの理解度が高くなるわけではありません。
また、プログラミングの理解度がとても高い人でも、タイピングが必ずしも人並み以上に速いわけではありません。
しかし、これまでプログラミングの教育をしてきた中での統計上、タイピングの速度が人並み以下の人は、プログラミングの理解のスピードが遅い傾向にあります。

なぜそのようになっているのか、因果関係は分かりません。
推測としては、タイピングが遅い場合、パソコンの操作全般が遅くなるため、プログラミングの講義を聞いていても操作について置いていかれることが多かったり、学習の効率そのものが悪く、ストレスも多くなり、理解のスピードが落ちるのかもしれません。

結局何が言いたいかというと、プログラミングを学びたいのであれば、タイピングスキルは真っ先に鍛えようという事です。
タイピングが遅いとプログラミング学習の効率が悪くなります。
タイピングが速いからといって理解のスピードが上がるとは限りませんが、タイピングが速くて損をすることはありません。
なので、プログラミングを学びたいのであればタイピングは真っ先に身に付けましょう。

タイピングの上達方法

ここからは具体的にタイピングの上達方法について。
上達の手順については、以下の3つ

  1. ホームポジションを覚える
  2. キーボードの配置を覚える
  3. ひたすら手元を見ないで打つ練習をする

ホームポジションを覚える

ホームポジションとは、キーボードを入力するときの指の配置のこと。
指の基本の位置と、どのキーをどの指でタイプするのかを身体の感覚で覚えましょう。
まれに、ホームポジションに慣れないのか、独自のタイピング方法をする人もいます。
それでも人並み以上の速度でタイピングができるのであれば特に問題はありませんが、ほとんどの場合、自分独自のやり方にするとある所から伸び悩みます。

武道における考え方で守破離というものがあります。
最初は型を忠実に守り、それが完璧にできるようになってから自分のオリジナルを出していくというもの。
タイピングも考え方は同じかと思います。
ホームポジションというは、一般的に最も速く打ちやすく、ストレスが少ないからこそ、今の形になっているはずです。
最初から独自のやり方に走るのではなく、まずは基本に忠実に従って練習することが大事です。

キーボードの配置を覚える

ホームポジションを覚えたら、次はキーボードのボタンの配置を覚えることが必要です。
それができなければ、手元を見ずに打つ、いわゆるタッチタイピングはできません。
慣れないうちは手元を見なければ打てないかもしれませんが、ある程度慣れてきたら、できるだけ手元を見ずに、思い出しながら打つようにしていきましょう。
手元を見る癖がついてしまうと、どうしても目線が手元をみるようになり、結果としてタイピング速度が上がりにくくなります。

ひたすら手元を見ないで打つ練習をする

ホームポジションとキーボードの配置を覚えたら、あとはひたすら練習あるのみです。
タイピング練習では、タイプミスを減らすことと、スピードを上げることの2つを意識すると良いでしょう。
タイピング練習用のゲームは様々ありますので、次で紹介します。

タイピングゲーム

タイピングゲームはネットで検索すれば色々出てきます。
自分がやりやすく楽しいもので練習すればいいかと思いますが、いくつか紹介しておきます。

などなど。
他にも検索すれば色々あるかと思います。
寿司打、e-typingあたりがメジャーどころでしょうか。
どれぐらい速ければよいかという目安は人それぞれかと思いますが、個人的には寿司打の5000円コースでお釣りが出るようになればまずまず。
できればプラス1000円以上出るようになると、パソコンを使った作業はある程度スムーズになるのではないかと思います。
ただ、寿司打などは、ずっとプレイしていると出てくる単語を覚えてきてしまい、その慣れで速くなる場合もあります。
なので、定期的に普段と違うタイピングゲームを実施することで、入力する言葉を変えてみると良いでしょう。

日本語タイピング

タイピングはローマ字入力が基本です。
しかしながら、日本のキーボードは日本語も配置されており、日本語入力というのもできます。
日本語入力の場合、アルファベットよりも種類が多いため、使用するキーの数は多くなる(数字の部分も使う)ものの、慣れると入力に必要な文字数は減らすことができます。
そのため、日本語の文書を作成する際などは日本語入力の方が効率が上がるというデータもあります。
詳しくはこちらの本に色々と書かれています。

私も昔、こちらの本に感化されて日本語入力を練習したことがありますが、マスターする前に諦めてしまいました。
ということで、日本語入力に関しては絶対に必要とは個人的には思っていませんが、日本語で文章を作成する機会が多く、更に入力のスピードを極限まで上げたいと考えている人は、日本語入力を練習するのもありかもしれません。

ショートカットキー

タイピングが速くなればパソコンの操作は速くなりますが、それだけで操作の全てが速くなるわけではありません。
パソコン操作のスピードを上げるには、ショートカットキーを覚えて使いこなすことが必要です。
しかしながら、ショートカットキーはキーボードを使ってマウス操作を減らすことなので、当然キーボードの配置を覚えていて、タッチタイピングできなければ操作速度は上がりません。
なので、ショートカットキーを使いこなすにはある程度タイピングができることが必須条件です。
ということで、タイピングに慣れてきたけれど、まだショートカットキーは使いこなせていないという人は、ショートカットキーを覚えて慣れていくことで、パソコンの操作全体を更に速くすることができるはずです。