独り言

プログラミングの講師をしています。新人研修で扱う技術の解説と個人の技術メモ、技術書の紹介など

【書籍】楽々ERDレッスン

この本はDB設計に関する本です。

新人の時に読んだ本ですが、個人的にはこの本を読んで受けた影響はかなり大きいです。
DB設計に関する考え方は非常に参考になりましたし、SQL文の内部の動きや書き方に関する内容は、SQLを使用して開発をする全ての人に知ってほしい内容です。
私はプログラムを書くとき、できるだけSQL側で多くの処理を実装して、連携するホスト言語ではあまり処理をしないようなつくり方をすることが多いのですが、そのプログラムのスタイルになったのはこの本の影響が大きいと言えます。

この本を初めて読んだときは、DB設計や正規化に関する理解が浅かったため、読んでもあまり意味が分かりませんでした。
しかし、実務経験や情報処理の勉強をしていく中で正規化の知識がある程度身に付いた段階で読むと、非常に得られるものが多い本となっております。

仕事柄、新人のエンジニアに向けてSQLやDB設計について教えることが多いのですが、その時に教えている内容は、ほとんどこの本に書かれていることをベースにしています。

以前、開発現場で、同期が作成したプログラムで非常にレスポンスが遅いプログラムがありました。
中身のソースコードを読んでみると、どう考えてもレスポンスが遅くなる作りになっていたのですが、そのことに一瞬で気づけたのは、この本を読んでいたからと言っても過言ではないです。
結果、5分以上レスポンスが返ってこないプログラムを修正し、1秒以内で返ってくるプログラムにすることができました。

この本はDB設計がメインのテーマなので、SQLチューニングについては詳しく書かれていません。
そのため、本書を読むだけでSQLチューニングができるようになるわけではありません。
しかし、SQLを使用したプログラムを書くときに、やってはいけない書き方を知ることができるので、早めに読んでおいて損のない本となっています。